経理に配属された新入社員が意識すべき5つのこと
就活を終え、配属発表というハリーポッターでいうところの組み分け帽子イベントを乗り越えた新入社員達。
希望して経理になった人、興味なかったのに経理になってしまった人、そもそも経理って何してんの?という人、様々いることでしょう。
今回は、社会人3年目(=経理歴)の僕が、僭越ながら経理として生きていく為に必要なことをあげていきます。
1.簿記力をつける
社会に出る前に君たちは学校でどういうことを教わったでしょうか?
「これからの時代は英語が大事になる」
「そう!!グローバル!!」
こうもてはやされたのではないでしょうか?
もちろん、英語は大事です。
最近では地方の工場でもデビットノートと呼ばれる請求書のやり取りを海外の会社とすることが増えてきました。
英語の契約書の中身を解読しないといけない時もあります。
しかし、経理として生きていくなら、まずもってそれ以上に大事なことは、ずばり、会計の知識をつけることです。
英語はどんな人でも学校で習っています。
会計知識については、大学で、商学部にいたり、商業高校出身であったりしないと、学ぶことはありません。
にもかかわらず、経理は会社内では会計のプロとして見られます。
他部署の人からしたら、経理より会計に詳しい部門は、会社には存在しないはずなのです。
何も知らない新入社員といっても、電話をとれば、色々聞かれます。
仕事には「納得感」というものが大事だったりします。
会計上どういう扱いなのか?どうしてこの処理をしなければならないのか?なぜこの数字になるのか?
こういうことは、会計の基本である「簿記」をある程度理解していないとこたえられません。
また、配属先経理の先輩から色々教わるにしても、簿記の知識は基本として非常に大事です。
折角時間を割いて教えて貰ったのによくわからない、なんてことになりかねません。
全て会社から教えてもらえると思ってはいけません。
まずは、簿記力を身につけましょう。
2.Excel力をつける
普通に高校を出て、普通に大学を出た人間であれば、Excelに触れる機会はそう多くないと思います。
せいぜい棒グラフや折れ線グラフをつくるくらいなのではないでしょうか?
僕は関東の大学(自分でいうのもどうかと思うのですが、世間的には難関校国公立大学と呼ばれるところです。)を卒業し、いきなり地方の工場に「組み分け」られましたが、そこの経理は6人しかおらず、ほとんどが高卒や、高専卒の人達でした。
とはいえ、経験は僕よりはるかに上です。
僕は大学で商学を学んでいたため、会計知識もそれなりにありましたが、当然そんな薄っぺらいものでは実務では役に立たないわけです。(先輩の説明を理解するのには非常に役に立ちました。)
それに加えて、非常に大きな差を感じたのがExcel力です。
Excel力がなければ、各種データ集計をするのに非常に時間がかかります。
僕が入社1年目に行なっていた予算編成の作業を、翌年別の先輩が行ったら、半分くらいの時間で完了させており、さすがに落ち込みました笑
ピポットテーブルや、VLOOKUP関数などは、使いこなせるようになると、非常に有効な武器になります。
一冊Excel本を読めば、大体のことは理解できるはずです。
Excel力をつけて、業務を素早く行えるようになりましょう。
3.とにかく経験をつむ
経理は経験値がものを言います。
実務経験を積むことによって、知識や現場への対応にも磨きがかかってくるものです。
また、若さをいかして、他部署の人にどんな作業を行っているのか聞いてみるのも面白いです。
工場の場合、各課に原価を含めた自部門の管理をする担当者や、グループがあったりします。
大抵の場合、経理は何かあると彼らに依頼し、課内の調査を行ってもらうことになりす。
その時に報告されてくる数字はどういう作り方をされているのか、聞いてみると良いです。
業務の流れを理解するのに役に立つはずです。
そして、そういう経験が、他部署で問題にぶつかった時に、いきてくるのです。
「A部署ではaだった。B部署ではbだった。それを踏まえると、今回のC部署では、cという対応を取るのがよいだろう。」
これが実務を知るということで、知識だけではない、経理としての経験値が問われるところです。
経験を積む、そして、できれば新人という立場を生かして色々と聞いてみると良いと思います。
4.やりがいは自分でみつける
僕の場合、就活はメーカーを中心に絞っていましたが、経理をやるつもりなんてさらさらありませんでした。
普通に営業志望でした。
というか、経理やるなら別に今の会社である必要はあまりないわけで。
そもそも経理に配属されるなんて微塵も考えていなかったわけです。
父は、営業畑でしたが、経理はずっと会社に篭っているからきつそう、と僕に言い聞かせていました笑 そのため、経理といえば、黙々とパソコンに向かってカタカタやってるイメージがあったのです。
だからこそ、当初、やりがいをみつけるのはかなり難しかったです。
幸いにも、僕には経理の適性があったように思えるので、今は必ずしもそうは思いません。
あと、僕の会社の場合、経理でも性格は明るい人が多いです。これも大事なポイントです。
簿記とExcelができるようになると、少しづつ業務を自分の力で変えられるようになってくるので、それに伴って考え方も変わってきます。
経理のやりがいは、受け身のままでは、おそらくわかりません。
とはいえ、経理のやりがいがわかるようになるまでには10年かかるという人もいるので、長い時間が必要なのかもしれません。
いずれにせよ、どんな仕事でも、やりがいや面白さは何も考えなくても手に入るほど甘くはありません。
会社に入って愚痴ばかりになってしまう人とそうでない人の差は、こういった小さな意識の差にも関係しているような気がします。
やりがいは、与えられるものではなくて、みつけるものです。期せずして経理に配属されたからといって腐ることなく、地道に頑張るということも新人のうちは大事なことです。
それをみた上司が大きなチャンスを与えてくれることもありますからね。
5.向き不向きを見極める
ここまで経理として必要な考え方について述べてきましたが、残念ながら経理に向いていないタイプの人というのは少なからずいます。
僕の会社でも、大卒で経理に配属された人は、結構やめます。
やはり、最初営業志望だった人を、入社当初の性格検査などの結果を見て経理に振り分けるのは、構造上無理があるのです。
全然違いますからね。
経理と営業って。
逆に中途で入社してくる人は、前職で経理職についていた人が殆どです。
経理に適性があると感じることができた人は経理を長く続ける傾向はあると思います。それが一つの会社でなかったとしても、という前提にはなりますが。
向いてないと思ったら、それは向いていません。
異動希望もすぐには出せない、というのなら、さっさと辞めて次のチャレンジをした方がいいと思います。
性格的に経理に向いてない人が、経理で居続けるのは、かなり辛いと思います。
この辺りを見極めるのも、経理配属当初は大事なことです。
自分のことは、自分で考えましょう。
向き不向きがある職種であることは意識しましょう。
経理配属の新入社員へのアドバイス
・簿記力をつけて、会計を理解しよう
・どんなことでもとにかくやってみよう
・やりがいはすぐには見つからないことは覚悟しよう
・向き不向きについて、早めに真面目に考えよう
以上、社会人頑張りましょう!
▼最後まで読んでいただきありがとうございます!スターやツイッターなど、ポチッと押していただけると大変励みになります!