メーカー経理マン雑記

学生時代には経理になるなんて全く考えてなかった人のブログ。経理の実態、就活などについて思うこと書きます。

ゆとり世代の僕がみたパワハラと「成長」の狭間

最近、僕と同じ課のメンバーの1人が、上司によるパワハラをうけて、休職期間に入りました(2017年12月現在)。人づてに聞きましたが、その上司も自覚症状はあるらしいです。自分のせいだと認識はしているのです。とはいえ、その一方で部下に「成長」してほしかったと述べているようです。

 

【追記:2019年1月現在】

この方はその後、新しい会社に転職し、今は元気に過ごしております。元々社会保険労務士の資格を有している方でしたので、転職には困らなかったはずです。社会保険労務士は、取得まで1000時間以上の勉強が必要な難関資格です。これほど優秀な人をパワハラで手放してしまうなんて、会社にとっては大損失ですね。とはいえ、この方にとっては、大事に至らず、新たな人生を歩み始めることができで、良かったです!

 

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1.御社で成長できますか?

就活生がよくする質問です。


僕も実際その企業で「成長」できるか知りたかったため、この質問を就活生のときに何回かしていたかも知れません。

 

ところが、就活生の使う「成長」とは、一般的に、植物の「成長」のように、ある一定の尺度である方向に向かって伸びていくことを指しています。

 

多くの学生は、仕事を通してある一定の方向に成長できると信じています。

スポーツの成長は、勝てるようになることです。今まで勝てなかった相手に勝てるようになった、トーナメントで前より勝ち上がれるようになった、これは成長です。

 

しかし、最近は、世の中が多様化してることもあって、一口に「成長」といっても、何を「成長」とみなすかは、その人次第であると思います。

会社に入ってからは、何を成長とみなすかは、人によって異なるということです。

 

・市場価値が高まることなのか
・上司からの評価があがることなのか
・業務知識を得ていくことなのか

これだけではなく、成長の軸は多様なのです。

 

keiri-shukatsu.hatenadiary.jp

 


2.「成長」が持つ2つの意味

中学や高校で部活を経験した人、部長経験や何かの活動のリーダーを任された人などに対して、大抵の学校の先生は、その苦労した経験が君を「成長」させてくれるはずだ、といいます。

 

思うに、成長という言葉には①「育つ」という意味と、②「成熟する」という意味の、二つあるのではないでしょうか。

「成熟」の意味の一つに、「物事をなすのに適当な時期になること」というものがあります。

 

将来何か物事をなすのに役に立つかもしれない(もちろん役にたたない可能性もある)、という意味(=成熟)で、学校の先生などは「成長」という言葉を使うときがあるのではないでしょうか。

 

要するに、ここでいう「成長」とは、あらかじめ定まった方向がない、答えのない、「成熟」の意味なのです。

 

これに対して、「育つ」の文脈で成長という言葉を解釈すると、これは、前述の通り、「ある一定の尺度である方向に向かって伸びていく」ことを指します。

 

つまり、ここでいう「成長」とは、あらかじめ定められた方向に沿って、レベルアップしていく、という意味となります。

 

 

3.そしてパワハラと結びつく

今回休職となった課のメンバーの方は、過度に負荷をかけられていました。

 

仕事の仕方にも口を出され、期待通りに行動できないと、叱責または嫌味を言われる。それも、課の人たちの前で聞こえるように、です。「なんでこんなこともできないんだ。」そういうニュアンスが多かったように多います。

 

報告書等を持っていくたびに嫌味をいわれ、毎日毎日みんなの前で叱責されていたら、そりゃぁメンタルきますよね…。

 

上司からしたら、「成長(その上司の思い描くある一定方向への成長)」してほしいという想いなのかもしれませんが、それが本人にとって最適だとは限りません。

 

そして、ある一定方向へ①「育って」欲しいという上司サイドの想いが、パワハラに繋がることがあります。

 

当然ですが、想いがあるからといって、パワハラという現象が許されるわけでは断じてありません。

 

また、残念ながら、上司が部下の適性(どの方向に「育つ」のがベストか)をしっかりと見極められているかどうかも怪しいものです。

 

ここには、組織のロジックと個人の適性の問題もある場合が考えられます。

 

たとえば、組織としては、Aさんには、マネージャーになったもらいたいが、Aさん本人は、技術者として、自らの技能をより高いレベルまで磨きたい(そして客観的に見てもその才能/能力が高い)、ということがあるはずです。

 

この場合、組織のロジックに従って、マネージャーになる方向を期待する上司が多いのではないでしょうか。(この判断が間違っているといいたいわけではありません。むしろ、組織人としては致し方ない部分もあると個人としては思います。)

 

 

4.社会人になったら成長の定義は自分でさだめろ

御社で成長できますか?という質問は、実は的を射てなかったのかもしれません。

 

成長(①育つ)の方向は人それぞれ違うからです。

 

なお、②成熟の意味の成長は、変化の早い現代では、より一層難しくなっている気がしています。学校の先生がよく使用する「成長(②成熟)してほしい」という言葉は、人生という非常に長期のスパンで経験値を積み上げてほしい、そしてそれが、いつか役に立つはずだ、という前提があるはずです。

 

これに対して、社会人として、自らの力を短期で引き上げるためには①育つの概念が必要で、このためには、方向性をしっかりと定めないといけません。

 

ちなみに僕の中で「成長」とは
・市場価値を高めること
・自分の関わる業務を効率化できるようになること
この2軸です。

自分が定めた成長の条件、これが達成できないのなら、その会社は向いていないのかもしれません。


漠然と過ごしているだけでは、「成長」はできません。行動あるのみです。

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