メーカー経理マン雑記

学生時代には経理になるなんて全く考えてなかった人のブログ。経理の実態、就活などについて思うこと書きます。

就活生/新入社員必見!工場経理の仕事(原価計算)

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工場経理業務の紹介、最終回は、原価計算です。

 

実は僕、担当業務の一つに原価計算があり、がっつり片足突っ込んでいます。

 

メーカーの、しかも、工場経理でしか体験できない原価計算業務の実態について、以下に述べていきます。

 

 

月次の原価計算業務の流れ(弊社の場合)

僕の会社では月次原価計算を行い、原価を確定しています。

 

月中は問い合わせ対応や、トラブルが起きた時の原価への影響を現場の製造部とともに火消しに走ったり、棚卸や原材料の受払体制の確立・管理などを、行なっています。

 

月初に原価を確定させるために、工場経理原価計算業務は営業日1日目と、2日目が量としては最大になります。

 

原価計算を行うには金額データ(当該月にいくら使ったか)物量データ(どれくらいの原材料を消費して、どれくらい製品を作ったか)を把握する必要があります。

 

物量データは現場で管理しているため、各製品について、現場の担当者が、生産記録表を作成します。

 

月末及び営業日1日目に現場から送られてくるこの物量データを元に、経理原価計算システムを回します。

 

物量データを管理するシステム、金額データを管理するシステム、そして、原価計算を実際に行うシステムは、厳密には別々のシステムであり、原価計算をするたびに物量データと金額データを取り込まなければなりません。

 

例えば、現場から、「A材料の投入量と、月末の在庫量の数値を逆にして入力してしまいました!」と連絡があったとしましょう。(入力は人が行うため、しばしば起こります。)

 

 

経理は物量データを修正しに行きますが、その度に原価計算のシステムを回し、システム上のエラーを治して行きます。システムがうまく回るように、エラーを治していくことも経理の仕事となっています。

 

全社の締め切りがあるため、これを時間内に行っていかなければなりません。

 

また工場間で原料や仕掛品(製造途中の製品)を、渡したり、受け取ったりして製品を製造することも多くあり、この単価の変動で、原価が多少動くこともあります。

 

全社で原価計算を回し、営業日2日目にその結果を現場に投げて、数値がおかしくなければそのまま確定、異常があれば経理にて修正を行います。

 

 

経理が作っているのはモノではなく「数字」

最終的には、費目(労務費や材料費など)単位当たり原価などが記載された製造原価表が作成されます。経理原価計算システムを回していく過程で、原価に異常がないか?をくまなくチェックして行きます。

 

システムによって作成された原価をはじめて目にするのは経理です。現場に聞く前に、経理が原価に異常があると判断できれば、スムーズに対処していけます。

 

ここが原価計算担当の工場経理にとってもっとも大事なポイントあり、すなわち、自工場で作成されている全ての製品の原価(数字)をみて、異常を察知できる必要があるということです。

 

異常は、システム上のエラーが解消しきれていなかったり、あるいはヒューマンエラーだったりと、原因は様々です。この考えうる様々な原因の中から、もっとも疑わしい事柄を、経験と知識から判断して、探し当てていくのが工場経理の仕事なのです。

 

僕も昨年、経理に来てから、ある製品の原価を担当することになりました。はじめは、原価を計算するのだから、その製品に愛着も出てくるのかな?と単純に思っていました。

 

が、大して出て来ませんでした、、笑

(これからかもです)

 

結局、経理が作っているのはどこまでいってもモノではなく「数字」なのだなと最近は思います。

 

確かに、計算をしてるのは実際にはコンピューターなのですが、人的ミス、システム上のエラーを含め、全てをコントロールしているのは経理です。

 

トライアンドエラーを繰り返して作成される製造原価表も一種の「製品」かもしれません。経理はこういう感覚が好きな人が向いてると思います。笑

 

 

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